前のめりに生きる。一歩踏み出せば決してコケはしない。

生きるって大変、でも、だからこそ素晴らしい!

第67歩 山仕事なんてしたことない30歳が山のファンタジスタになる日

 
ハローワークちょっとぺろっと舐めたくらいで、
こんなことやってられっかと日常に戻ったクズです。
やりたくないもんやったってしょーがないよねきっと。
やりたくない仕事何十年やった先に何があるかっていうと、老い。
老いの先に何があるかっていうと、死。
じゃあ死に向かってやりたくもないしょーもないことに費やす時間は一体なんだ?
高級車ほしいとか、うまいもん食いたいとか、いい暮らししたいとか、
そんなもん1ミリも興味ない僕が、やりたくもないことに時間を費やしちゃったら
一体僕には何が残って、一体僕は何者になるんだ?
だったらもうすっとばして死一直線でもいいんじゃないかやってられっかバカと思っちゃったらもうムリでしたごめんなさい。
 
ママンのことや田舎でどう立ち回るかを考えなきゃいけないのはもちろんだし、
自分で生活するための最低限のお金を稼ぐのは必要だけど、
どうせ考えるならちゃんと考えなきゃなと。
自分と、自分がぐるりと描ける円のなか。
 
でも、何はともあれ山仕事はちょー楽しい
 
何が楽しいかって、今まで得たことのない知識が増えるのが楽しい。
今まで気にしたこともなかった木が気になるのが楽しい。
いやもうほんと、木が気じゃない。気が木じゃない。
スリ傷切り傷、久しぶりでちょっとうれしい。お風呂でしみるの懐かしい。
昇る朝日に目を細めながら山に登り、沈む夕日を追いかけながら山から下りる。
とても清々しい。
田舎に戻ってくる前のブログにも書いたのだけど、
僕は前から農家の仕事に触れてみたかった。
毎日、うまいうまいと何の考えなしにご飯を食べてるのに、
どうやって作られ、どんな苦労があるのか、何一つ、ひとかけらすら知らないのは恥ずかしいだろと思っていたのだ。
 
そんなこんなで今日は、以前と違う農家の友人が僕の家のドアを叩く。
なんでも、足場が悪い山で木を選別&すでに切った木をひたすら1か所に運んで燃やしまくる作業で、一人ではどう考えてもしんどいから手伝ってほしいとのこと。
そのまま放置すると、ほかの生きている木に悪影響が出ることもあれば、邪魔で作業効率も落ちるのだそうな。ふむふむ。
 
友人「急で悪いけど、頼める?バイト代だすから」
僕「あったりめーだ。準備すっから5分待ってけろ。茶はださねーけどな」
友人「w。うん。ありがとう外で待ってる」
 
そんな具合に、ダッシュで支度をする。
Patagoniaの蛍光色シャカシャカに、昔ZOZOで買ったものの色とサイズが気に食わなくて一度も履いたことないうえにおしゃれ着としては一生履かないだろうなというパンツに、Timberlandのブーツ。に熱中症対策のハット。
 
THE山仕様
 
僕「お待たせ相棒」
友人「山登り行く人みたいやな」
僕「山行くだろだって。間違いではないだろ」
友人「まあ、そうだけど」
僕「うるせーな作業服なんて持ってねーし着たこともねーぞ文句あっか」
友人「ないです」
僕「大丈夫だよスーツびしっと着ても仕事できねーやつはできねーし短パンで打合せでてもできるやつはできるんだよ」
友人「はい」
僕「なんも持ってくものない?諸々準備OK?」
友人「ばっちり」
 
そんなこんなできゃっきゃ言いながら出発するAM8:00。
と、到着後にすぐ、問題が。
 
友人「あ、火おこし用の新聞紙忘れた」
僕「おめーバッチリだっつっただろ」
 
まず新聞紙や紙に火を点けて、そのうえに細くてよく乾いた枯れ枝や乾燥した木の皮などを乗せ、火がある程度大きくなったら太い木を重ねていって火を安定させるのが定石だ。直接木に火をつけようとも、なかなかそうつかないのだ。
 
僕「なんかないの?燃えるもの」
友人「車で倉庫まで戻らないとないな・・・」
僕「お前の着てるその汚いしょーもないシャツ燃やそうよ」
友人「これ、嫁が選んでくれたんだけどな」
僕「・・・」
友人「・・・」
僕「ごめん」
 
ということで、僕は精一杯ごめんの気持ちを伝えるべく、
僕のタバコ1箱を無駄にしてタバコの箱に火をつけ、山の少し拓けたところに置いたドラム缶で盛大にファイヤーする。
ごうごうと燃える木々を友人が見つめ、僕が切ったりくそ重い木を担いで運ぶ。

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足が短いのは、今日は山仕様でいつもより短くしているだけであって、
普段はもう少しだけ長いのだ。山は足が短い方が動きやすいのだ。
 
ふと、あることに気づく。
 
僕「え、水入れたバケツは?」
友人「持ってきてないよ」
僕「消火器は?」
友人「持ってきてない」
僕「あ、どっか水引けるとこ近くにあんのか」
友人「ないよ。大丈夫」
僕「何が大丈夫?」
友人「見てるから大丈夫」
僕「・・・」
友人「・・・」
僕「お前さ、じゃなんで火見てんの?」
友人「もしドラム缶倒れたり火の粉飛んで横の木に燃え移ったら大変やろ」
僕「じゃあさ、見てて、ドラム缶倒れたり横の木に燃え移ったらどうするの?」
友人「・・・消防車呼ぶ」
 
僕「そりゃそーだ」
 
僕「wwお前の山が丸焦げになろーが知ったこっちゃないけど、お隣さんやそのまたお隣さんの山やお隣さん自体が丸焦げなっちゃったらどーすんのよ」
友人「・・・」
僕「消防車、秒では来ないよ?」
友人「・・・」
僕「どう考えてもいるだろ。考えずともいるだろ。万が一のとき初期消火するもんが」
友人「・・・だな」
僕「あたりめーだ。無意味に見てるだけの仕事なんて俺がお前の上司なら2秒でクビにしてるとこだバカしょーもないこと言わすなタコ」
友人「・・・」
僕「ごめん、言い過ぎた。でもこれからもちゃんと用意せなあかんで」
 
農家の友人は、基本的にみんなおっとりしていて優しくて朗らかだ。
僕は正反対な性格だから、前職でも上司に「何かあったら責任取るのがあなたの仕事だけど、何かあってもなんとかするのが俺の仕事だから口出しせずにいいからポコパンでもやっててよ」と生意気言ってしばかれたことがある。
僕が責任をとる立場に代わってからナイスなタイミングで痛い目にあったため、
このスタンスちょっと改めなきゃなとも考える。
 
友人「なーくんってA型やろ?」
僕「なめんなO型日本代表はれるくらいくっそ大ざっぱO型だ」
友人「意外やな」
僕「血液型で性格どうのこうの言うのって黒人はみんな悪い奴ですって言ってるくらいアホみたいな話だぜ」
友人「ちなみに俺もO型」
僕「だろうね」
友人「なんかムカつく」
僕「ww」
 
そんな具合に、中学時代の同級生とおしゃべりしながら励む山仕事はとっても楽しい。
優しくて、ゆったりしていて、柔らかい農家の同級生、くっそ癒される。
今までつるんできた人たちと違って、これはこれで僕はとっても大好きだ。
 
慣れるといろんなところを省くようになる。
それは余裕とはいわない、横着だ。
 
友人「なーくんは相変わらず口が達者やな」
僕「それ、褒めてんの?」
友人「もちろん」
僕「弁が立つとか、雄弁とかもっとほかに言い方あるだろ」
 
言葉や文字や、見てくれではない。
清々しい風と、気持ちのいい景色。
そうさせてくれるのは、屈託なく笑う君がいてこそだよ。
 
今日はたくさんいろんなことを教えてくれてありがとう。
たくさん笑かしてくれてありがとう。
またひとつ、素敵な存在を再認識できたよ。