前のめりに生きる。一歩踏み出せば決してコケはしない。

生きるって大変、でも、だからこそ素晴らしい!

第75歩 後れ髪と華奢な首

 
駅に併設された喫茶店にて、カフェオレを飲みながらほっこりする。
僕に背を向けて座る女の人の首筋がとってもセクシーで、
僕はその数本の後れ髪をおもいっきり引っ張ってみたい衝動を必死に抑える。
「痛っ」とその細くてきれいな首筋を片手で押さえながら何事かと振り返る表情が是非とも見てみたい。
30代か40代だろうか。
ああ、これは恋なのか?
僕は、そんなことを考えながらつとめてなるべく音を立てないようストローを吸う。
 
と、僕の隣にスーツに身を包んだ男性二人がやってきた。
20代の若いのと、40代くらいの方。
どうやら、関西の会社から出張で来たらしい。
今となっては懐かしさすら感じる関西弁。
 
若者の方は、自分に酔いしれ、俺バリバリ仕事できるんだぜっていうアピールを態度や言葉の端々に込めるような男の子で、一方の40代の方はそんな男の子の相手をするのがとても億劫そうな様子だ。
 
二人はそれぞれ昼食を頼んで会話を開始するが、20代の方の喋り方がとても癪に障る。
「~っすよ」「分かるっしょ」「~っしょそんなもん」
 
おい相手はどうみても目上の人だぜ
 
仮に立場や役職が逆だとしても、もっとこう言い方ってもんがあるだろ。
僕はこの若者よりむしろ40代男性に腹が立った。
一回くらいおもっくそしばいてやれよ。
何なら僕が代わりにしばいてやってもいいんだが。
恐い大人がいなくなったらアホの子ばかりになっちまうぜ。
 
と、昼食を注文した矢先、何やら仕事上の発注ミスに気付いたらしい。
「俺対応しよか」と40代男性。
 
若者「うっす」
 
ww
うっすじゃねーし。w
そこはお前がやれ。
何なら僕が代わりにやってもいいんだが。
 
そんなわけで、40代男はいろんなところに電話をかけて正しい数量と金額を電話で伝えている。そうこうしているうちに、注文していた軽食チックなものがテーブルに運ばれてきた。40代男性は相も変わらず電話で同じことをリピートしている。
 
若者は煙草をもみ消し、ごはんをパクつきだした。
 
そりゃ君は待たねーよな
 
ww
僕はそんな気がしてたんだ。
目の前で必死に電話でミスのフォローをしている同僚なんてほっといて、先に自分だけ食うに決まってると思っていたよ。
が、独り言のように「お先っす」くらいは言うだろうと思っていたよ。
さすがだ君は、さすがだよ。
僕は、ストローをちゅーちゅーしながらこのなんとも言えない二人の様子を黙って見ていた。まあ腐ってもちゃんと働いている働きマン。僕みたいな自由人がとやかく言えるものでもない。
 
いよいよ食事も終わり、どうやら席を立つらしい。
若者「1000円だすんで一緒に払っといてください」
 
ねえ君、あんまりじゃないか?
 
なんでおめーの分までおじさんが会計済ませなきゃなんねーんだ逆だろうが。
が、一人分にしては1000円は多すぎるらしく、40代男性は2秒考える。
すかさず、若者は言った。
若者「いや会計してお釣りで300円返してくれたらいいんすよ。普通分かるっしょ~」
 
確かにお釣りの計算くらいすぐやっちゃいなよとは思いながら、
僕はとうに空になったグラスの底に残る氷を、ストローで乱暴につついた。
丸く滑らかなになった氷は、ただくるくると底を回るだけで、僕は一層イライラした。
 
そうして僕の思考回路はぐるりと廻り、再び目の前のお姉さんに癒しを求めた。
素敵な後ろ姿をしたお姉さんは、もういなかった。
怒りに任せてさっさと後れ髪を引っこ抜いておくべきだったと、僕はとっても後悔した。
 
 
いや、みなさん、お元気ですか?
風邪、ひいてませんか?
汗疹とかできてませんか?
もう今年のセミは掴まえましたか?
僕は最近、珍しく忙しいです。
みなさんのブログ全然読めてないですが、また改めてじっくりと。
 
僕は元気にやってます。
あと、くっそ久しぶりに口ひげを剃りました。
なんだか鼻の下がすーすーします。
これ、僕にとっては大事件です。